CAPSULE「CAPS LOCK」を聴いて


CAPSULEのニューアルバム「CAPS LOCK」が発売されました。
そのアルバムの感想と
アルバム発売に伴ったヤスタカのインタビューを読んで思った事を
ダラダラと書いてみようと思います。


CAPSULE 『CAPS LOCK』 - TOWER RECORDS ONLINE

[Power Push] CAPSULE「CAPS LOCK」インタビュー - ナタリー








一通り聞いて思うのが今までとは違うジャンルとうか違う次元に行ったような印象です。
アンビエントでエレクトロニカっぽい曲まであります。
特にそれを感じるのはTrack4「12345678」。

少しずつ展開していき、じわじわ盛り上がって感じ。
今までのcupsuleとは違う。



今までとは真逆の音楽と言っていいではないでしょうか。
世間で流行っているEDMとも真逆のもの。
そして、プロデュース業のPerfumeやきゃりーぱみゅぱみゅとも異なるもの。






"いまダンス・ミュージックが世の中にいっぱいありますけど、やっぱり〈わかる〉構造の楽曲が多いと思うんですよ。そう考えると、そういう楽曲、つまり、ある爆発点に向かってカウントダウンしてることがわかる構造の曲をけっこうCAPSULEはやってきたと思っていて。"
中略
"ライヴなどで盛り上がり合う音楽ではなく、かといってBGMでもなく、一人一人が内なる盛り上がり方をすればいい音楽もあるはずなのに、世の中では目立ってないと思って。だから、このアルバムが良い悪い、売れる売れないじゃなく、こういう作り方をするミュージシャンの作品が増えればいいなという意味も込めて、〈いまCAPSULEではこれをやるよ〉っていうことですね"
タワレコインタビューより






やはりEDMのような盛り上がりを探し、その地点へカウントダウンしていく
ような曲に対してのアンチテーゼも含んでいるようです。


今までそっちの側の曲を作って来たcupsuleが
ダンスミュージック界隈の流行を踏まえて
その反対側に立つというのは納得できます。


ただ正直良いのか悪いのか、
全くセールスが眼中にないですねw



さらにインタビューの続きではこうも答えています。



"ある音が鳴ってて、それが徐々に音色が増えていって音楽になっていく、それ自体でそういうドラマができるっていうか。時間経過を感じられるのって、そこに至るまでの助走があるからで。そういうの大事だなと思うんですよ。曲にはせっかく〈尺〉っていうものがあるんで、時間の流れを楽しんでもらえればいいなと思ってます。"






最近のポップスはちょっと聴いただけでも耳に残るようにフックやリフを考えたり、
CMでの使われ方を考えたりして作られる事が多いですが、
このアルバムはそうではなく、
いわばテクノのようにじわじわと盛り上がるのを各々が楽しむ。
そんな曲をイメージして作ったように感じました。



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ヤスタカはこれまでエレクトロというものを
巧妙にポップスへ落とし込むという事をしてきました。
そしてそれはある程度世間に評価されていると私は思っています。

そんな中、今回のアルバムは展開が少なく、
言ってしまえば大衆的ではない音楽に挑戦し、
さらには、今までとは異なる音楽の聞き方をファンに提示してきました。



このアルバムをファン・世間がどう評価しているかはわかりませんが
ヤスタカがここに焦点を当てた事は非常に面白いと思ってます。
今後さらにどう料理して行くのか。
非常に興味を引きます。
アンビエントが流行る時代がくるのか?…w

まぁそれはないですが、
ヤスタカがこういう事をする事によって
新たな音楽の聞き方を知る10代なんかもいるんではないでしょうか。
加えて新たな音楽と出会うきっかけになるかもしれません。




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時間を忘れ純粋に音楽と向き合わせてくれるこのアルバムは、
EDM、ポップスに流されて
少し忘れていた音楽の聞き方を再提示してくれました。

そして新たなCAPSULEを感じさせ、

またCAPSULEにとっても
大きなターニングポイントとなる作品ではないでしょうか。





今から次回作が気になります(^^)








ですがインタビューの最後はこんな言葉で締められています。




"今回はこんな感じってだけで、〈これからのCAPSULEはこういう流れで行きます〉ということではないです。CAPSULEに関しては常にその時点の自分の興味を注ぎ込んでいるので、わかんないですよね。次は全曲バラードになるかもしれないし(笑)"




それはそれで聴いてみたかったり?(笑)











p.s
新たなCAPSULEってわけですけど、
どこか初期の渋谷系と言われいたころのcupsuleを
彷彿とさせるんだよなぁ…

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